2022/06/06
高齢者肺炎球菌ワクチンについて
肺炎を起こす菌は様々ありますが、日常的に生じる成人肺炎のうち約3割は「肺炎球菌」が原因と考えられています。
また肺炎球菌は肺炎だけでなく、中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎なども起こす可能性があります。
高齢者用肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン、PPSV23)は、国の定期接種に定められており接種が推奨されています。
ワクチンの接種により肺炎の予防や、肺炎にかかっても軽い症状ですむ効果が期待できます。
大阪市に在住の定期接種の対象者は、公費の補助があります。
〇定期接種の対象者
初めて23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)を接種する方で次の年齢に該当する方
- ・今年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方
- ・接種日に60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいを有する方(身体障がい者手帳1級相当)
※新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、定期予防接種の接種期限を延長しており、
令和2年度及び令和3年度に65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳になる方で令和2年度もしくは令和3年度中に接種できなかった方も令和4年度の対象者となります(既に接種された方は対象外)
〇費用
4,300円(定期接種、かつ今まで補助を受けたことがない方)
※定期接種以外の方、過去に補助を受けた方に関しては実費負担(当院では8,000円)となります。
〇13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)について
23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)と連続接種することで、予防効果が高まることが期待されます。
ただし、こちらは定期接種ではなく実費となります。
〇肺炎球菌ワクチンの接種間隔について
23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)を接種後、5年間は免疫が高い状態が続きます。その後個人差はありますが徐々に免疫力が低下すると言われており、再接種により効果を高めることができると思われます。
再接種する場合には5年以上の間隔をあける必要があります。
13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)と23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)の接種間隔などについてはお問い合わせください。