高血圧補助アプリを用いたスマート降圧療法を導入しました。
スマート降圧療法とは、”お医者さんと一緒”にスマートフォンを使って”6ヶ月間の生活習慣改善プログラム”に取り組む保険診療での新しい治療方法です。

 

日本では高血圧症の有病率は高いです。一般的に年齢とともに高血圧患者の割合は増加しますが、男性では30代でも5人に1人、40代では3人に1人が高血圧というデータがあり、中壮年期においてもすでに有病率は高くなっています。また、女性でも50代から高血圧患者が増え始め、60代以降では50%を超えています。

 

当院にも健診で高血圧を指摘され来院される方が多くいらっしゃいます。その方が実際に高血圧かどうかは、家庭血圧などを見て総合的に判断しますが、高血圧症と診断した場合、降圧治療が検討されます。しかし、自覚症状がない方も多く、患者様の中には降圧薬の内服に抵抗のある方も一定数いらっしゃいます。

 

だからといって血圧高値をそのままにしてしまうと、知らない間に心血管病が進んでしまう可能性があり望ましくありません。高血圧の程度が強い方には原因検索と共に治療の必要性をしっかりお話しするようにしていますが、比較的若年で生活改善の余地がある方に関しては、まずは生活習慣の改善を指導するようにしています。また内服薬を開始するにしても、生活改善は治療の基本となります。

 

しかし生活改善を指導したとしても、診察時間内では患者様のライフスタイルをしっかりと把握するのは難しいことがあったり、患者様自身が生活の中ではどうしても意識が薄れてしまって思うように改善できないという場合があります。

 

そのような背景から、「高血圧治療補助アプリ®︎Cure App HT」を用いた新しい高血圧治療が注目されるようになっています。これはアプリを用いながら、患者様に生活習慣の改善に取り組んでいただき、それをこちらもリアルタイムに確認しながら一緒に治療していくというものです。
個人差はありますがアプリを用いて生活改善を行うことで、血圧が下がることが実証されており、また体重減少の効果も見られることがあります。

 


 

◆治療対象としては以下のような方々になります。
・高血圧の診断があり、すでに降圧薬を内服している方
・高血圧の診断があり、まだ降圧剤を内服していない方。もしくは、内服治療にまだ抵抗がある方。
・高血圧の診断はないが、最近血圧が高く気になっている方

 


 

◆保険診療での治療のため、費用が6ヶ月間かかります。
1ヶ月目・・・2,490円+420円
2ヶ月目〜6ヶ月目・・・2,490円/月
※3割負担の場合の金額です。
※診察代、処方箋代、検査代など通常かかる費用とは別になります。

 


 

◆6ヶ月間の治療プログラムの流れ
Step1.知識の習得
2週間かけて高血圧治療に必要な知識習得を、アプリ内で動画視聴を行なってもらいます。

 

Step2.行動の実践
知識習得を行ってもらった上で、ご自身で決めた目標に向けて生活改善の実践を行なってもらいます。医師と目標を共有し、取り組んでもらいます。

 

Step3.行動の習慣化
Step2.で実践した行動を習慣化してもらい、取り組みを継続してもらいます。
保険診療としては6ヶ月で終了しますが、アプリ使用の継続はできます。
6ヶ月でアプリ使用を中止するのではなく、その後も継続して医師と一緒に高血圧治療に取り組んでいただきます。

 

※利用開始には医師による処方が必要となるため、ご興味ある方・利用をご希望される方は診察室でお声がけください。

 


 

▼【高血圧治療の選択肢について】の動画はこちらをご覧ください(クリックで再生します)